鬼滅の刃 第20巻-あらすじ&感想-

鬼滅の刃 第20巻-あらすじ&感想-

剣技と血鬼術が高度に一体化した、黒死牟の「月の呼吸」の技。その圧倒的な攻撃力の前に、悲鳴嶼、実弥、時透の柱三人掛かりでさえ、一進一退の苦しい攻防を強いられていた。


~ 弐拾 ~

「兄貴を…守る…死なせたくない…」

【前巻まで】”霞の呼吸”が全く通用しない!!剣技と血鬼術が高度に一体化した、黒死牟の”月の呼吸”の攻撃を受けて左手を失った時透。万事休すかと思われた矢先に、不死川兄弟と悲鳴嶼が遅れて到着し加勢するが…

第20巻 ~匪石之心が開く道~

継国 縁壱
鬼滅の刃 第20巻
掲載週間少年ジャンプ
著者
評価★★★★★

悲鳴嶼と不死川兄弟の到着によって優勢に傾いたかと思いきや、まるで、これぐらいの事は想定の内と言わんばかりに、余裕の態度と動きで立ち回る上弦の壱、黒死牟。

”痣”を出現させ、更に反応速度を向上させて食い下がる悲鳴嶼と実弥であったが、やはり致命傷を与えるまでには至らない。

そんな苛烈なる攻防を脇目に、胴体を切断されて瀕死の重体であった玄弥が、近くに落ちている黒死牟の毛髪の束を拾ってきて自分に食べさせるように、時透に依頼する。

切断された胴体が”鬼喰い”の能力によって再び癒着するという奇跡的な回復を見せた玄弥は、肉体の”鬼化”が確実に進行していく事に恐怖を感じながらも、黒死牟自身の血鬼術によって造られた刀の「切先」部分を飲み込み、更なる強化を果たす決断をする。

その一方で、もはや助からない程の失血量である事を悟った時透は黒死牟に向けて特攻し、その脇腹を刀で貫く事に成功する。

「自分が黒死牟の動きを止めたら、諸共に撃て」と事前に指示されていた玄弥は、その言葉通りに、血鬼術によって造り出した「肉の弾丸」を黒死牟に向けて撃ち込む。

解説と感想

さぁて…黒死牟の高度に洗練された技の数々は、改めて「鬼であると同時に百戦錬磨の剣士である」という事実を、悲鳴嶼や実弥達だけでなく、我々読者に対しても突き付けました。

ジャンプ掲載当時、多くの隊士推しのファンの間から「黒死牟に勝てる未来が見えない」と悲鳴が上がりましたからねww
参照黒死牟 勝てる」の検索結果
柱3人+1で「やっと互角」という、この恐るべき戦いの結末は皆さん自身の目で確かめて頂くとして…個人的な感想を申し上げますと、この鬼滅の刃という作品の根源的なテーマが、本20巻を以って最大顕現したのではないかと思います。

そのテーマとは、実にシンプルに「人は何の為に戦うか?」という問い掛けです。

そもそも、上弦の壱の座を何百年も務め続け、最期まで他の鬼に譲る事が無かった黒死牟が「鬼に為った理由」とは、一体、何だったのでしょうか??

その理由が黒死牟自身の回想として語られるのですが、実に単純にして意外な理由です。
これは、私達の現実生活に於いても、たまに出くわす場面でもありますね。

私達凡人は、自分などでは到底敵わないようなスーパースター的な人物に対して、

「どうして、貴方はそこまで頑張れるのか?」
「一体、何が貴方の原動力となっているのか?」

と、問いかけた際に、いかにもヘヴィーな生い立ちや崇高な社会的理念を予想しがちですが、

「まぁ、結局、楽しいからですかね」
「予想に反して大ウケしたので、引っ込みがつかなくなってww」

などという答えが返ってきて、思わず拍子抜けする事があります。

人間時代の黒死牟が剣術を極めようとした動機、そして、最終的に鬼舞辻 無惨の許に下った理由とは何だったのか…

本20巻は、人間の単純にして根源的な「性」(さが)を白日の下に晒します。

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