~ 弐拾壱 ~
「お前は存在してはいけない生き物だ」
【前巻まで】人間の限界を超える程の死力を尽くし、遂に上弦の壱・黒死牟を撃破。しかし、その間にも鬼舞辻 無惨は着々と力を回復していた。
第21巻 ~古の記憶~
時透 無一郎と不死川 玄弥、二名の命と引き換えに過去最強の鬼である黒死牟を撃破したものの、その間にも鬼舞辻 無惨は着々と力を回復しており、遂には繭を破って完全なる復活を遂げる。
城内の下級隊士達を次々と薙ぎ倒しながら進む無惨は、鳴女の誘導によって炭治郎、冨岡と対峙する。無惨の伸縮自在な触手による高速攻撃を前にして、もはや回避するのが精一杯の炭治郎と冨岡であったが、伊黒と甘露寺も合流し、なんとか夜明けまでの時間を稼ごうと食い下がる。
一方、鬼舞辻を抑え込んでいた珠世の絶命を感知した愈󠄀史郎は、「目隠し」の血鬼術で鳴女に近付き、その脳を支配して無限城の操作権を奪うという荒技を強行する。
第三者によって鳴女が支配された事を察知した無惨は、即座に「呪い」を発動して殺害するが、鳴女の脳細胞が死滅するまでの僅かな時間の間に操作を継続した愈󠄀史郎は、無限城全体を上昇させて無惨と全ての隊士を地表へ弾き出すという、驚天動地の奇策を敢行する。
解説と感想
いやはや、この巻は……以外の言葉が出てきませんね!!
間違いなく星五つの内容です。
連載当時、陽の光が届かぬ無限城の中で、一体、どうやって無惨を倒すのか…と、我々ファンの間でも様々な議論や考察が交わされました。
まぁ、操作権を握っている鳴女を倒せば無限城が消失するか、最悪でも動作は停止するであろう事は容易に想像出来ましたが、いずれにせよ「地面の中」である事には変わりがありませんから、待っているのは「地面に殺されるか、無惨に殺されるか」かという、全滅が前提の結末しかありません。
柱達が目の前の上弦の鬼を倒す事で精一杯であった最中、一体、愈󠄀史郎がどの段階で無限城の操作権の強奪という奇策を思いついたのかは判りませんが、残念ながら、愈󠄀史郎と同じ事が出来る存在は人間の側には居らず、「鬼を倒すのに鬼の力を借りざるを得なかった」という事実を突きつけられました。
さぁ、次はいよいよ…地上での最終決戦です!!
電書版検索
英語版
【次巻】鬼滅の刃 第22巻 ~廻る縁~
【前巻】鬼滅の刃 第20巻 ~匪石之心が開く道~