~ Tokyo Ghoul returning with the great betrayal ~

本記事は「東京喰種:re」(トーキョーグール アールイー)の原作漫画第8巻の解説と感想(若干のネタバレを含む)です。

本作をアニメで初めて知った方は、参考にして下さい。

掲載:週刊ヤングジャンプ
著者:

第8巻 あらすじ

表紙:有馬 貴将
【収録】
第76話「惰疎」
第77話「死痴」
第78話「100p」
第79話「喰らい」
第80話「歯を」
第81話「琲」
第82話「心臓を」
第83話「門のとじる音をきいた」
第84話「羽 与えられ」
第85話「しろい箱」
第86話「白虹」

アオギリの本拠地である流島の攻略と、CCGの「消化器官」とも言えるコクリアの防衛。
この二つに大きく人員を割く事となったCCGは「梟討伐戦」以来の危機を迎えていた。

快調に進撃を続けていたかに思われた鈴谷班の前に、突如現れた「あの女」。
逃走するアヤト達を捕えたかに見えた田中丸の前に、突如現れた「あの男」。

独房の中で静かに機会を待ち続け、満を持して躍り出た「老獪なるピエロ」。
野望を煮詰めながら世を欺き続け、尚も狂喜の悦に浸る「妖怪なるピエロ」。

激しいぶつかり合いが生み出す「想いの熱量」の中で、遂に「隻眼の王」が目覚める。

解説と感想

さて、本巻で遂に「隻眼の王」が誰なのかが判明するワケですが…

その御膳立てに疑問が残るというか、ある意味で「この作者らしくないのでは??」という違和感を感じてしまったので、ここではこれ以上言及しません。

しかし、それを差し引いてもなお、本巻は「:re」の連載開始以来、最大級の「告白に次ぐ告白」「裏切りに次ぐ裏切り」の連続で、片時も目が放せません。

それぐらい、見せ場が満載された内容の濃い一冊となっているので、どれか一つを推すのは大変に難しいのですが、それでも敢えて個人的に挙げるとするならば、有馬と鈴谷のクインケがそれぞれ破壊され、両者共に最大のピンチに陥るシーンです。

それまで「強さの象徴」として絶対的な認識と信頼を受けていたモノが、ある日突然、燃やし続けた執念や若い力によって打ち砕かれる…

「栄枯盛衰」
「諸行無常」

悲劇であると同時に哲学でもあるのが、この東京喰種という作品でしょう。

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