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「それが アンダーニンジャ」
【前巻まで】日本の「Ninja」に憧れながら、しかし、厳然として潜入任務の為に接触を図ろうとするロシア人テロリスト。その一方で、これまで成績らしい成績が報告されていなかった九郎に対して、最新鋭の装備である「摩利支天4.0」が支給された事を訝しく思った中忍の加藤は、組織上層部に対する不信感を募らせる。
第3巻 あらすじ
高校への潜入任務の前に割り込む形で、外国人テロリストの撃退を命じられていた九郎であったが、実際には九郎以外の下忍、複数人にも全く同じ指令が下されており、現場はまさに手柄の奪い合いとなっていた。しかし、まるでそうなる事を予見していたかのように、終始、冷静沈着な行動でテロリストに気配すら感じさせなかった九郎が最終的に勝利を収め、この案件は幕引きとなった。
特に勝利の余韻に浸るでもなく、高校への潜入に備えて再び待機していた九郎の前に、同じ下忍である蜂谷 紫音(はちや しおん)が現れ、自分もテロリスト退治の現場に居たが先を越された件と、高校の編入試験の際には床にテストの答えが書いてあるので、床を見るようにとの指示を残して立ち去る。
解説と感想
はい、本巻で遂にテロリスト退治の決着となりました。既に述べたように、次から次へと(九郎も含めた)忍者が現れて「協力するように見せかけた手柄の奪い合い」になるワケですが、この辺り、妙にリアルというか…
「実在した忍者も、きっとこんな感じだったんだろうな…」と思わせる、本音と建前の錯綜が描かれています。
で、それも面白いんですが…
それ以上に、本3巻は本作品の中でも重要な位置づけとなる巻になりそうです。
どういう事かと言いますと、本作品のタイトルである「アンダーニンジャ」という言葉の意味が唐突に、しかし、明確に語られているからです。
なぜ、「ニンジャ」ではなく「アンダーニンジャ」なのか??
アナタも気になりますよねぇ??
で、九郎の前に現れた同じ下忍、蜂谷 紫音ですが、彼は最後に「高校で待ってるよ」と言い残して立ち去るのですが、それが意味するところは「蜂谷は既に高校に潜入(在籍)している」という事なんですね。
つまり、次の舞台となる高校もまた、九郎だけでなく複数の下忍による「共同忍務」になる…という事ですね。
で、個人的な感想としては…
ですねww
憧れであったNinja、しかし、厳然として敵であるNinjaを相手に、持てる力を全て出し尽くして戦ったと思います。むしろ、九郎たち忍者サイドの方が、「摩利支天」を始めとした最先端装備で身を固めていますので、まぁ、勝って当たり前だったワケです。
しかし、一つだけ不満を申し上げるならば…最後の最後まで、テロリストの名前が明らかにならなかった事ですorz
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