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「笑顔で信じてくれたら一番いい」
「笑顔で信じてくれたら一番いい」
【前巻まで】球場での呼び掛けに応えなかった他の神候補を炙り出すべく、「メトロポリマン」こと生流 奏(うりゅう かなで)が打った次の一手は、連続殺人犯の少女を赤の矢で手懐けた上で少年院から脱獄させ、都内で女子中高生だけを狙った連続殺人を再び犯させる事だった。明らかに、翼を持っていなければ投棄できないタワー上に女子中高生の遺体を放置し…
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掲載:ジャンプSQ.
著者:原作:大場つぐみ 作画:小畑健
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第4巻 あらすじ
タワー上で待機する連続殺人犯の少女を爆破し、近付いてきた他の神候補を巻き込んで爆死させるという奇想天外な一手を打ってきたメトロポリマン。
爆風に巻き込まれながらも何とか致命傷を逃れた六階堂であったが、直後に姿を現したメトロポリマンと対峙した際に、遣り場の無い気持ちを抑え切れなくなった架橋は「人を殺していいと思ってるのか?」と問い掛ける。
しかし、自らが神になる為にはどんな手段も辞さないつもりの生流に対し、そんな「そもそも論」が通じる筈も無く、容赦なく白の矢で架橋と六階堂を殺害しようとする。
さりとて、自分も白の矢で応戦することなど考えられない架橋は、生流が放つ白の矢に自らの赤の矢をぶつけて弾くという、これまた奇想天外な防御策に打って出る。
口では挑発的な事を言いながらも、確実に攻撃が防がれ続ける事に苛立ちを覚える生流。その一瞬の隙を突き、生流の背後に回った六階堂が二丁の拳銃を構え、「メトロポリマン」のヘルメットに全弾丸を浴びせる。
解説と感想
はい、いきなり、本4巻最大の見どころを発表します!!上記あらすじで述べた、メトロポリマンこと生流 奏の背後を取った六階堂が、二丁拳銃を構えてヘルメットに全弾叩き込むシーンです!!
さすが大人と言うべきか、末期癌に侵された男の覚悟と言うべきか、過呼吸に陥ってフラつく架橋とは対照的に、六階堂はアクションに淀みがありません。
そして、割れたヘルメットの隙間から見えた生流の素顔が、無言ながらも「やってくれるじゃないか…」とでも言いたげな不敵な笑みを浮かべており、結果としては生流の退却によって痛み分けに終わるものの、間髪を入れない再戦が予想されます。
なんと言いますか…
このプラチナエンドという作品を本4巻まで読んだ総体的な感想を申し上げますと…
絵柄が美しいだけでなく、ダイナミックである
という事なんですね。
美しい絵柄を、そのまま額縁の中に閉じ込めておくのではなく、平面から飛び出さんばかりの躍動感を以って描く…
大場つぐみ×小畑健のゴールデンコンビが最円熟期を迎えた作品、それこそが、このプラチナエンドなのではないかと思います。
で、余談にはなりますが、本4巻の面白いシーンとして…
六階堂が帰宅した際に、妊娠中の奥さんが「毎日、何をしているのか正直に教えて」と問い詰めるのですが、一応、六階堂は「仲間と、地球を滅ぼす悪と戦っている」と正直(?)に答えます。
しかし、「その話を信じればいいの?笑えばいいの?」と、質問してきた奥さんの方が全くリアリティーを感じてくれていないのが、なんとも可哀想でしたww
さぁ、次の5巻も楽しみですよ!!
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