鬼滅の刃 第10巻-あらすじ&感想-

鬼滅の刃 第10巻-あらすじ&感想-

単に頸を斬っただけでは死なない「本当の強敵」を前にして、炭治郎は戦いの中で初めて背筋を震わせる。


~ 拾 ~

「妬ましいなああ 妬ましいなああ」
掲載:週間少年ジャンプ
著者:

第10巻 ~人間と鬼~


善逸、伊之助、両名の活躍によって消息不明となっていた直属の部下三名を救出する事に成功した宇髄は、上弦の鬼と思われる女「堕姫」(だき)と先行して交戦し、疲労困憊していた炭治郎に助太刀する形で女の頚を斬り落とす。

しかし、頚を落とした筈の堕姫の身体が崩壊しないばかりか、その背中から「もう一体」の鬼が生えるようにして出現した事に危機を直感した宇髄は、先手を打って攻撃するも難なく躱され、どうやらこの鬼が「二人で一体の上弦」であるとの結論に至る。

自身、過去最強の鬼と対峙して劣勢を余儀なくされる宇髄。
「毒」というタイムリミットを背負わされた状態での攻防が続く。

解説と感想

さぁ、本巻にていよいよ「本物の上弦」との戦いがスタートし、過去最高の緊張感を伴った攻防シーンが描かれるワケですが、同じ十二鬼月であっても、下弦である累や魘夢の時は「柱」である冨岡や煉獄が極めて落ち着き払った対応をしていたのに対して、本巻の「二人で一体」である上弦を前にした宇髄さんは、もう、本当に余裕がありませんww

終始、必死の形相で戦う宇髄の姿は、

一、自分がやられたら、炭治郎、善逸、伊之助ではこの鬼を倒せないという「背水感」

二、自分がやられたら、この鬼をもう一度表舞台に引きずり出すのに、再び永い時間を必要としてしまうという責任感

を本当によく表現しています。

8巻の煉獄に続き「柱という存在のなんたるか」をスピード感と共に描き切る本巻を、存分に堪能して下さい。

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