~ 陸 ~
「竈門・冨岡 両名の処罰を願います」
第6巻 ~鬼殺隊柱合裁判~
鬼殺隊の最上位階級である「柱」の二名、冨岡 義勇と胡蝶 しのぶ(こちょう しのぶ)の参戦によって窮地を救われた炭治郎、善逸、伊之助であったが、鬼である禰󠄀豆子を連れている事を問題視された炭治郎は鬼殺隊の本部へと連行され、柱全員による「柱合裁判」(ちゅうごうさいばん)に掛けられる。
しかし、鬼殺隊の当主である産屋敷 耀哉(うぶやしき かがや)の提言と采配によって、なんとか処分を免れた炭治郎と禰󠄀豆子は、善逸、伊之助と共に胡蝶の屋敷で療養を受ける事となる。
一方、十二鬼月の「下弦の伍」であった累(るい)が鬼殺隊の柱によって抹殺された事を受けて、鬼舞辻は残りの下弦の鬼を全員招集し、粛清を言い渡す。
解説と感想
前巻の感想でも触れましたが、この鬼滅の刃という作品には、私達の現実生活の縮図とも言うべき構図が、登場人物たちの険しい顔や厳しい台詞と共に描かれる事があります。本巻で大きく明るみになったのは、鬼殺隊側、鬼側共に「上には上が居る」という事。
例えば「神技」と呼ばれ人々から讃えられている職人や、「業界のドン」と呼ばれ人々から畏れられている大物と出会った時、私達は、その人がその道に捧げてきた年月や情熱の重さに押し潰されて、思考が停止してしまう事があります。
自分よりも圧倒的に実力が高い者と相対した時、私達は、どうすべきなのか??
「善き大業を成すにも悪しき大業を成すにも、相応の覚悟が必要である」
それが本巻の一大教訓と言えるでしょう。
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