壊すべきは何ぞ
壊すべきは何ぞ
壊すべきは何ぞ
掲載:週間少年サンデー
著者:藤田 和日郎
第四巻 あらすじ
絵の中で罪の意識に飲み込まれそうになった紅を辛くも救出する事に成功した務は、アメリカの科学者チームと合流するものの、既にアウグスト博士以外のメンバーは絵に取り込まれて豹変した後だった。
一方、国会の「開かずの間」で歴代の総理大臣経験者達と一堂に会した緑朗は、青一の口から「絵の中から出てこようとする者達」と、45年前に青一自身が旅客機の不時着先で遭遇した「異形の生命体」との関連性を告げられる。
解説と感想
えー、相変わらず双亡亭内部ではグダグダとしたバトルが続いており、ちょっと中だるみしてきた感がありますが、その分、どう考えてもその登場に「場違い感」しかなかった青一の過去が語られる事により、絵の中から出てこようとしている者達の正体が朧げながら見えてきた…というところであります。
しかし、こう言っては少し酷かもしれませんが…
「うしおととら」「からくりサーカス」という二大ヒット作を誇る、この作者だからこそ、逆に新しいモノを生み出すのに苦労しているのではないか…と、ここまでの展開を見ていて率直に思うワケであります。
「二大作品共に主人公が最初から強く、カッコ良すぎた」
「今回は多少グダグダしても構わないから、経験を積んだ上で自然にカッコ良くなるように描こう」
そんな作者の逡巡が伝わってくるような気がします。
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