~ Tokyo Ghoul returning with the great betrayal ~

本記事は「東京喰種:re」(トーキョーグール アールイー)の原作漫画第10巻の解説と感想(若干のネタバレを含む)です。

本作をアニメで初めて知った方は、参考にして下さい。

掲載:週刊ヤングジャンプ
著者:

第10巻 あらすじ

表紙:瓜江 久生
【収録】
第 99話「白」
第100話「赤い手の」
第101話「玩具の」
第102話「大環」
第103話「ありあまるほどの富」
第104話「頓死」
第105話「床」
第106話「ダメな線」
第107話「Ⅴ」
第108話「永久」
第109話「ペンまで」
第110話「其れ」

平子 丈と0番隊の協力によってコクリアを脱出する事に成功した金木は、喫茶店「:re」にて「あんていく」時代の面々と再開する。

月山の働きによって、金木や西尾を始めとする「喫茶店組」、ナキやミザを筆頭とする「アオギリ残党組」、そして金木が解放した他の喰種たちによる「コクリア脱出組」が一堂に会する事になるが、それぞれ立場や因縁が違う為に、金木を頭領とする新集団を組織する事に対して懐疑論が飛び交う。

一方で、CCG内での権力掌握を着実に進めんとする旧多の手によって、「ピエロ集団」を利用した自作自演の「CCG各支局同時襲撃」が展開される。

懐疑論をなんとか治めた金木は、自らを筆頭とした新集団を「黒山羊」(ゴート)と名付け、旧多が操るピエロ集団と対決する事を当面の目標とする。

互いに出方を窺い、牽制し合う「旧多と金木」「ピエロと黒山羊」。
そんな混迷の中で、遂にピエロの本隊がCCG本局を襲撃し、鈴谷率いるSⅢ班がこれを迎え撃つ。

解説と感想

さて、先にお断り申し上げておきますが、本巻あたりからストーリーの展開が妙に急ぎ足になり、腑に落ちない部分が多くなってくる感があります。
この辺り、作者自身による当初からの予定なのか、はたまた編集サイドによる方針なのかは分かりませんが…正直、今までのファンが離れていくのではないかと心配になってしまいます。

特に、今年7月に実写映画の上映が予定されていますが、昨年上映された同じヤングジャンプ掲載作品である「テラフォーマーズ」が酷評の嵐に晒された事によって、改めて漫画作品を実写映画化する事の難しさが問われたばかりです。

ワタクシは、この「:re」が最悪の終わり方、すなわち「映画も不評、本誌連載もファン離れによる掲載順位後退」で、伏線を回収しきれないままに最終回を迎えてしまうのではないか…と、嫌な予感を抱かずにはいられません。

さて、気を取り直して…

本巻では、それまで存在を知られながらも詳しい事が描かれてこなかったドナート・ポルポラが遂に動き出し、ピエロ集団が必ずしも旧多を首領とした一枚岩ではない事をも示唆しています。場合によっては、旧多とドナートの決裂もあり得るかも??

そんなワケで、本巻最大の見所は瓜江とドナートの対決、「そして感情の交錯」の場面でしょうか。いや、ドナートの赫子の形状がカッコイイんですって、ホントにww

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