~ Tokyo Ghoul returning with the great betrayal ~



「お久しぶりというか さようなら」

 本記事は「東京喰種:re」(トーキョーグール アールイー)の原作漫画第5巻の解説と感想(若干のネタバレを含む)です。

掲載:週刊ヤングジャンプ
著者:

第5巻 あらすじ

表紙:ハイセと…エト??
【収録】
第42話「灯糸」
第43話「示音」
第44話「♯」
第45話「計画t」
第46話「C゜」
第47話「燐寸」
第48話「N.T.」
第49話「脈打つ信号」
第50話「手」
第51話「剃る芯」
第52話「イヴ」

ロゼとアオギリの繋がりを宇井特等に報告したクインクス班は、マスクを被って喰種の真似をし、接触した喰種から情報を聞き出すという「文字通りの覆面捜査」を決行する。
クインクス班、キジマ班、伊東班、それぞれの報告を受けた宇井特等は、「ロゼヴァルト家の総本山は月山家と、その企業グループである」との確信を得て「月山家駆逐作戦」を起案、和修 常吉総議長がこれを承認した。

月山グループの経営責任者である月山 観母(みるも)は、屋敷に踏み込んできた宇井特等たちに全く抵抗せずに投降したが、それを逆に不審に思った和修特等は、妻子が既に逃亡している可能性を宇井特等に伝える。
逃亡先や逃走経路を推理した結果、とあるグループ企業のビルが浮かび、先行していた伊丙(いへい)ハイル 上等捜査官たちが突入、後続の班も次々に突入し、月山グループの喰種たちとの大規模な戦闘が始まる。

宇井特等の指示によって単独でビルの屋上へと先行した佐々木は、逃走用のヘリが到着するのを待っていた月山 習と遭遇する。
佐々木は投降するように説得するが、それを月山が拒否して攻撃を仕掛けた為に、佐々木にとっては不本意な戦いに陥る。
辛うじて月山を抑え込んだ佐々木が、尚もトドメを刺す事を躊躇っていると、誰かに洗脳されて知性を失ったカナエが突如として現れ、二人の間に割って入る。

前回の襲撃時よりも格段にパワーアップしたカナエに右腕を斬り飛ばされ、佐々木は半ば強制的に覚醒状態に移行して巻き返すが…
その様子を遠くから眺めていた「あの怪物」が、遂に轟音と共に降臨する。

解説と感想

前巻で「今後の活躍が期待される」と述べた新キャラが、アッサリグッサリとやられてしまいます(大泣)
まぁ、グール達にもそれぞれの生い立ちと意地、絆と結束がある、といったところでしょうか。

第三巻の感想でも述べましたが、この作品は、時には颯爽と、時には意味あり気に登場した新キャラが早々に退場してしまう事が多いので、ある意味ではファンの期待を裏切り続ける作品だと言えるかもしれません。

本巻は最初から最後まで、場面が二転、三転して息を継ぐ間もないほどに、手に汗を握り続ける緊迫したシーンの連続ですが…
しかし、それすらも全て嘲笑い、まるで「ちゃぶ台返し」をするかのように…

あの怪物」が、文字通り天から降って来ます!!

「今までの展開は何だったんだ!?」
「まさか、全てはこの為か!?」

こうして、私達は作者に裏切られ、その掌の上で転がされる事に悦びすら覚えるようになっていくのかもしれません。

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